精神科に特化した訪問看護ステーション精神面の安定が難しく入退院を繰り返す方やご自宅での生活に不安を抱えている方が地域や社会の一員として自立した生活ができるようサポートするのが私たちの仕事です。
不安や悩みが生まれたときに一緒にどう対処するかを考え、ときには一緒に食事を作ったり、一緒にお買い物に行ったり、外で身体を動かして一緒に汗をかいたり…。
日常の生活が徐々にお一人で行えるよう、豊富な経験を持つ看護師及び作業療法士がサポートいたします。

【生きる力を奪わない】訪問看護の中で、できている事は見守り、できないことは「一緒にやっていく」を大事にしています。
お薬のセット、買い物、料理、洗濯、片付けなど一緒にやればできることが増えていきます。
この繰り返しが自信になり「自分の力でできる」につながると考えています。

【信頼関係の構築】抱える不安や苦しみの内容を話してもらえるよう、相談し合える信頼関係づくりを大事にしています。
私たちはその苦しみをどう理解できるか、理解した上でその先の楽しいことを一緒に共感していきます。

【生きやすさの提案】自分が、自分らしくあろうと感じた時、自分は自分なんだと思えた時、息苦しさから解放されます。
みんなと一緒じゃなくていいんです。
みんな一緒ではないのです。
自分自身と向き合うことができた時、当たり前の事が当たり前じゃないと気付いた時、生きやすくなると思います。

【40代男性／統合失調症・知的障害】7年間ホームレス生活を送っていましたが、病院、福祉につながる事ができ、訪問看護の依頼をうけました。
当初は幻聴、幻覚の症状が強く服薬も上手くいかず、なかなかコミュニケーションがとれない状態でした。
グループホームに入居しながら、週3回決まった時間に訪問し、徐々に関係を築きながら服薬が上手くできるようになり、幻聴、幻覚が少しずつ減っていき、コミュニケーションがとれるようになりました。
今では1人暮らしをしながら、就労継続支援b型に通い、月に1回焼肉に行くのを楽しみに地域で生活しています。

【20代男性／うつ病・適応障害】うつ病、適応障害により6年間ひきこもっていた方がいました。
訪問する中で、彼は自転車や将棋が好きなことがわかってきました。
まず、関係性を作っていくために、担当スタッフも自転車に乗って一緒に外に出る時間を持ちました。
そこから目標を高めて、次は軽トラに自転車を積むためキャリーを一緒に作り、もっと遠くまで出かけて、広い場所で自転車に乗る時間を増やしていきました。
そして彼は少しづつ外に出られるようになって行きました。
やがて自分一人でも自転車で買い物に行けるようになり、積み重ねが自信になって、現在は訪問看護を卒業して作業所に通っています。

【20代女性／抑うつ神経症】希死念慮による危険行為、自傷行為のおそれがあるとの事で、退院後の地域でのサポート依頼が病院からありました。
デイケア、作業所に通い、週3回の訪問看護で支援が始まりました。
訪問当初は自傷行為が頻回にありました。
その中で、担当スタッフと自傷行為したくなる時の事を振り返り、どう対処していくかを一緒に考えました。
自傷行為をしたくなった時に、音楽を聞いたり、YouTubeを見たり、パズルゲームをしたり意識を違うところに持っていく事で自傷行為の回数が減っていきました。
現在は訪問回数を減らし、自分で少しずつ対処できるようになっています。